目隠しする庭のリフォーム
- 2017.02.18
- 施工例
- ガーデンファニチャー, リノベーション, 木製フェンス
横須賀市の高台にある建売住宅の庭、販売時には植栽が施され庭の骨格はある程度出来上がった状態でした。
しかし、隣地との境界にまばらに植えられたシラカシやキンモクセイなどの常緑樹とスチール製メッシュフェンスだけの庭は、少し単調で物足りない雰囲気がありました。
また、庭の背後には隣家の裏側部分が丸見えになっていて、少し雑然としているばかりか、お隣さんからの視線も気になるような状態でした。
お客様からの要望は目隠しをすること。そして、庭としての魅力を向上させること。この二点をデザインの骨格として、新たな庭づくりが始まりました。
1. 目隠しの方法を考える
この庭の正面には隣家の裏側部分が大きく露出しており、せっかく植えられた庭木が魅力的に見える状態ではありませんでした。
まずは、これをどのように隠すか。木製フェンスの高さ、板の間隔、塗色などを様々な視点で検討しました。
室内からの見え方を考慮して、フェンスの高さを決定、板の間隔は上部と下部で変化をつけています。
フェンスの上部は通風と目隠し効果を考慮して両面張りとし、下部はあえて隙間を取ることで人の気配を感じ、通風効果も向上させる設計としました。
2. 庭木を追加する方法
お隣との境界沿いに植えられた既存樹木は、平面的で奥行き感や立体感に乏しいものでした。
そこで、建物側にも島状の植栽スペースを設け、高木や低木を植栽することで変化と奥行きのある表現が出来ました。
また、常緑樹とコニファーのみだった既存の庭木のみでは季節感が薄く、どこか淋しげな印象がありましたが、そこへシャラやジューンベリー、エゴノキなどの落葉樹や多様な低木、地被植物を追加することで季節感にあふれた厚みのある空間になりました。
3. 目隠しフェンスと植栽の効果
木製目隠しフェンスは、隣家の裏側にあたる雑然とした風景を隠し、これによって庭をより広く見せる効果を得ることが出来ました。
また、背景となる木製フェンスの効果により庭木を惹き立たせ、庭全体の魅力を増す大きな役割を果たしています。
リビングの外にあるタイル貼りのテラスには、木製フェンスと同じ材料を使ったテーブルとベンチを置いて、家族が揃って庭を楽しめる、そんな庭に生まれ変わりました。