本物に会いに行く。

本物に会いに行く。

前にもブログに書いたのですが。
中学3年の時の美術の授業で、
模写という課題があって。
美術の教科書の中にある絵を選んで、
それを模写するってやつ。

数ある絵の中から、ユトリロの
「ラパン・アジル」を選びました。
もちろん、画家の名前も作品名も
あとになって知ったんだけども。

教科書で縮小された絵をすごく観察しながら、
当時は透明水彩や油彩はもちろん、
アクリルガッシュも手にしてなかったので
児童用のマット水彩とポスターカラーを
駆使して、その、ちょっと薄暗い風景画を
真似した記憶があります。

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↑ その時描いたユトリロのラパン・アジル。

中3にしては頑張ってると思うよ。
今、描けないかも。こんなの。

で、この課題がきっかけで
美術がますます好きになって行ったのです。
教科書の片隅にあったこれ一つしか
知らないけど、ユトリロの絵、
いいなあ、って何となく思ってました。

あの中学時代から十数年。(うそ)

用があって行った名古屋の街で
ユトリロの文字を発見。

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↑ なんていう事だあ。ユトリロ見れる。

用事は後回し。
すぐにデパートの中の美術館に向かう。
昔は美術館によく行ったなあ。
建築と絵を見に。
どの位振りだろか。絵を見に行くのは。

数あるユトリロの絵を
ゆっくり、時間を掛けて
噛み締めながら見てきた。

で、あの「ラパン・アジル」の本物に
会えたのでした。
人が周りにいなかったら、泣いてたかも。
絵を見て、感動したのです。
ユトリロの時代のフランスの街を
想像し、この絵を模写した時の事を
思い出し。

あぁ、やっぱり、本物のパワーはすごいや。
印刷物じゃ全然分からないよ。
色の重なりとか、完璧なパースペクティブとか
ちょっとしたラフなタッチとか。
時代を重ねた割れやくすみ。

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↑ 何枚も描いたラパン・アジル。

よっぽど好きな場所だったのか。
今もあるラパン・アジル。
パリ、やっぱり行ってみたいな。

本物に出会えた感動。
日本にいて良かった。

絵、また描きたいな。
仕事以外の絵。
自分の好きな風景を描き続けるって、
何だかいいな。

とりあえず、自宅の裏のヒノキの絵でも描くか。

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↑ 結構好きなアングルなのです。

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↑ ユトリロ回顧展。

来月の20日までやってます。
もう一度、見に行きます。
名古屋に来た際には、というか、
わざわざ見に行くのも良いと思います。

ちなみに、名古屋では、
今、ゴッホとゴーギャン展もやってます。
昔、見に行ったけど、いいっすね。
ゴッホもゴーギャンも。

今月は、名古屋で絵を見ましょう。