春までにやっておきたい3つの庭仕事

春までにやっておきたい3つの庭仕事

冬のこの時期、朝晩の寒さのお陰もあって、なかなかお庭の手入れに気持ちが向かない事だと思います。寒い時期だけに雑草も休眠中だし、暖かくなってから考えればいいや、と思ってる方がほとんどだと思います。

でも、今やっておけば、春になった時の庭の表情が格段に美しくなります。暖かい時期とは違って、それほど手間や時間を掛けずに、少しずつ作業しましょう。

1. 冬は思い切って剪定する

落葉樹はすっかり葉が落ちて、枝だけの状態になっています。葉が茂ってる夏と違い、「剪定をしなきゃ」という気持ちにならないかも知れませんが。まさに。この時期が落葉樹の剪定適期。

冬の落葉樹
落葉樹は葉の落ちた冬の間が一番の剪定適期。

剪定作業の障害になる葉がありませんので、枝の伸び方、枝同士の重なり等がとても良く分かります。お隣の敷地にはみ出てしまった枝や、込み入ってる枝、徒長枝など、枝の根本からきれいに剪定します。

枝だけの状態なので、作業後の後片付けもやりやすいですし、木にとっても負担が少ないのでバッサリいけます。

なお、この時期も葉が落ちずに青々している常緑樹は、寒い時期の剪定は避け、春先までじっと我慢しましょう。

また、庭木等の消毒もこの時期に行います。落葉樹は休眠期なので、植物自体を傷めずにしっかりと消毒することが可能です。

2. 植物が元気に育つように寒い時期に肥料を

成長が止まっている冬の時期に何故肥料をあげるのか。この時期の植物は、基本的に養分を必要としません。いわば、寝ている状態に近いため、このタイミングで根の周囲に穴掘り、根を傷めずに土壌の改良と施肥を同時に行うことが出来ます。そして、春以降、肥料をたくさん必要とする時に、冬のうちに施した肥料がじんわりと効いていきます。

牛糞堆肥
完熟醗酵した牛糞堆肥は養分は控えめながら土壌改良効果が高い

なお、この時期の肥料のことを寒肥(かんごえ、かんぴ)と呼びますが、肥料の種類としては緩効性の有機肥料が適しています。代表的なものとして、牛糞や鶏糞、腐葉土、油かす、骨粉などがありますが、単独では養分がな過ぎたり、養分のバランスが偏りがちなので、いくつかを混合する事が必要です。既に、寒肥に最適な調合をしてある有機肥料も市販されていますので、これを使うのが簡単です。

3. 草花の手入れと春以降の計画

この時期でもプランターや花壇のビオラやパンジーはたくさんの花をつけています。花が咲き終わったら、なるべく早く花がらを摘み取るようにします。この作業は、見栄えを良くするだけでなく、次以降に咲く花へ十分な栄養を届けるためのとっても大切な作業です。

スノードロップ
まだ寒い時期に早々と出てくるスノードロップ

一方、花壇などで休眠中の宿根草は、じっと土の中で春を待っていますが、この時期でも早いものは新芽を出し始めています。土の表面が乾いたらたっぷり水をあげます。ただ、土の表面が濡れている状態で、水を足し続けると、根腐れを起こし、枯れる危険性が高くなりますので注意が必要です。

苗育成中
新芽を出して春を待っている宿根草の苗

そして、庭作業がそれほど忙しくないこの時期に、春以降の庭のスケジュールや植える植物の計画をしておくことが大切です。

苗の準備
春に向けて室内や霜の心配がない場所で苗の準備