荒れた竹やぶを美しい竹林に

荒れた竹やぶを美しい竹林に

手が付けられずに荒廃した竹やぶが日本各地に存在しますが、今後も更に増え続けていくと思われます。

毎年きちんと管理しないと確実に荒廃していく竹やぶ。重機を使って竹を根こそぎ除去する方法もありますが、まずは荒れた竹やぶを整理して健全な姿に戻し、美しい竹林に変えていく事が良いのではないかと思っています。

しかし、竹やぶの整理と言っても一筋縄にはいきません。枯れた竹を撤去するところから始め、間伐を行い、毎年継続的に管理をしなければなりません。

手間と時間と大きな労力が必要な竹林整備。アトリエタムロでは計画的な竹林整備作業をお手伝いしています。

1. 荒れた竹やぶの実態とは

近所を見回すと、思った以上に竹やぶが多いことに気づきます。

きちんと整備された竹林もありますが、多くの場合、放置されて荒れてしまった竹やぶです。

近くで見るとよく分かりますが、枯れた竹があちこちで倒れ、小さなスペースに十数本との竹が超過密状態で生えています。

こうなると、日常の管理くらいではとても対処出来ません。

出来るだけ早い時期に林内を整備して、まずは手が付けられる状態に戻します。

広がる放置竹林
増え続ける放置竹林は、景観だけでなく様々な悪影響を周辺地域にもたらします。

2. 竹やぶの整理を始める

まずは何よりも枯れた竹の除去が必要です。

枯れた竹は、あちこちで倒れて作業の支障になるばかりか、間伐作業を進める中で突然落下してくることも考えられます。

枯れた竹の除去は、安全な作業のためにも、今後の効率的な作業のためにも、とても重要な作業です。

枯れた竹が整理されるだけでも、林内の印象がかなり変わります。

その次に伐採する竹をチェックします。古い竹を中心に、作業の段取りを考えながら選んでいきます。

本数があまりにも多い場合、何年か掛けて整理する事も考えます。

放置された竹が道路をふさぐ
竹林を放置すると、道路をふさいだり、電線に干渉したりしてしまいます。

3. 竹の伐採作業

チェックした竹を伐採していきますが、地上1m程の部分で伐り倒す方法や、地面の際で伐り倒す方法があります。

ケースバイケースですが、その後の作業効率や安全性を考えると地面の際で伐採した方が都合が良いように感じます。

また、一気に多くの竹を伐採すると、後の作業が非常に大変です。

伐るのは比較的簡単でも、伐った竹を運び出して細かく刻み、枝を落としていく作業には多大な労力が必要です。

少ない本数を伐っては処理しながら、出来るだけ無理のない作業を心掛けます。

最終的には、整理された竹林内を傘をさして歩けるくらいの間隔まで、間伐を進めたいところです。

(竹同士がおおよそ1m以上の間隔になるようにします。)

伐採した竹を切断
伐採した竹を細かく分けながら作業を進める
整備後の竹林
整備後、適正な株間を確保すると光が適度に差し込みます。

4. 竹の搬出と処分

竹を一本伐ってみると分かりますが、枝葉と幹でかなりのボリュームになります。

伐採するまでは何とかなっても、これを処分するのが非常に大変です。竹を燃料にしたボイラーでもあれば良いのですが、そんなお宅は滅多にありません。

一般的にはトラックに積み込んで処分場へ搬出しますが、竹を粉砕する機械を使って現場で処理することも可能です。

アトリエタムロでは、竹を粉砕し、マルチング材として現場内に敷く作業も行っています。

竹林整備の流れ
荒廃した竹林を整備し、伐採した竹は現場で粉砕します。
チッパーシュレッダー
竹を粉砕し、チップ状に加工する機械です。

5. 継続した管理の必要性

竹林整備作業によって生まれ変わった竹やぶ。でも、一回で整備を終えてしまうと、またすぐに元通りになってしまいます。

毎年春に出てくるタケノコ、これを毎年きちんと収穫します。

竹の成長は本当に早く、タケノコが数日で一気に数メートル伸びていきます。

春から初夏の時期には、とにかくこまめに竹林を巡回して、タケノコの除去に努めます。

きれいに管理された竹林では、タケノコの収穫作業も楽に行なえます。とにかく、整備した状態を保つことが重要なのです。

定期的な竹林の管理についても、アトリエタムロにご相談下さい。

毎年春に収穫するタケノコ
春の時期、毎日のように出現するタケノコをきちんと収穫します。